福智山(福岡県)で遭難 家族4人でもう駄目かと覚悟
はじめに 福智山で家族4人遭難、もう駄目かと
季節は夏の終わりでした。
夕方になると涼しくなる季節で、登山の好きな父を筆頭に家族4人で軽い気持ちで福岡県北九州市の福智山に日帰りで登りました。
しかし、山をおりていくうちに、道からはずれ山の中に入ってしまい、正直焦りました。
私たちは、日帰りの登山のつもりでしたので、昼食以外のものは水筒くらいしか持っておりませんでした。
まさか、舗装されていないとてつもなく山深くに入ってしまうことがあるなんて思っていませんでしたので、上着も持っておらず、草が自分の背より高くなってきた時には、上着を持ってくればよかったと本当に後悔しました。
私たちは、朝に福智山に車で向かい昼頃に福智山の頂上に登り、そこで持参したお弁当を食べ景色を楽しんだ後、夕方にはおりて晩御飯は、どこかで食べる予定でした。
予定的には、軽い登山といった感じでした。
実際に、福智山の頂上に登ってお昼を食べたところまでは、とても順調で爽快な登山でした。
問題は、頂上から降りて行く途中にありました。こちらのほうが近道ではと行ったほうの道で迷うことになってしまい、結局遠回りどころか、遭難しかけてしまいました。
深く考えず近道をしようとしたことが遭難原因
失敗の原因は、近道をしようとしたこと一点です。
一般的な道を普通に下りていけば良かったのに、近道をしようとしてしまったことで、結局は迷うはめになり、下山どころか遭難しかけました。
本当に馬鹿でした。今考えるとゾッとしますし、死ななくて良かったです。
前述のとおり、福智山には家族4人で朝から登りました。
天気はとても爽快で、歩くのに適した温度で、皆ご機嫌でした。予定した頂上にはお昼頃に到達し、持参したお弁当を食べ、達成感とすばらしい景色を堪能しました。
予定では、夕方頃に晩御飯をどこかで食べようという予定で下山しました。途中で、この道のほうが近道になるという道があったので、そちらの道を進みました。
そこからが、悪夢の始まりでした。進んで行くと、だんだん草が増えてきて、そのうち自分より背丈の高い草むらに入っていました。
やばいと思い、戻ろうと思いましたが、草で覆われていたので、どちらの方向から来たのかも分からなくなっていました。
そして、前を歩いている家族に離れてしまっては本当にまずいと思い、4人縦にくっつきながら歩いて降りて行きました。
大体誰がこの道って言ったんだ!と苛立ちも頂点に達し、そのうち疲れて本当にやばいなと思いました。
私より背の高い弟が、多分もう少し歩けば必ずどこかに出れるはずと励ましてくれたので、その時はその言葉だけを信じて、ただひたすら草むらの中をあてもなく、歩き降りていきました。
辺りが薄暗くなってきて、このままだとどうなるんだろうと思っていた矢先、光が見えました。助かりました。
思えば、まだ日の長い季節なので、10時間以上もさまよっていたことになります。ヘッドライトもないこの状態では、下手をすればもっと重大な遭難になっていたことでしょう。
この福智山での遭難はどうすれば防げたか
高くない山だからとたかをくくらず、何か起こっても対処できるように考えて行かなくては駄目ですね。
結局、油断が招いた事柄だったと深く反省しております。
皆さんも、低い山だからと軽い気持ちで登山をすると、思わぬところで足をすくわれることになり、命の危険にさらされることになります。なので、やはり油断することなく、楽しくのぞむべきです。
体験者 福岡県 S.N.
編集者からの付記
百名山のような有名な山、高山ほど、道標がしっかりしています。逆に低山ほど、道迷いは起きてしまいます。
最低でも地図、コンパス、ヘッドライト、細引き、非常食、多めの水、ツェルトなど、生き残るための装備は確認して下さい。
このケースの場合は、絶対に分岐まで、つまり迷った地点まで戻るべき事象です。登るほうが基本的に迷うことが少ないというのは、ひとつの鉄則です。
尾根は登るほど統合されること、山頂は基本ひとつしかないことから、理解しておいて下さい。
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