丹沢山で遭難(神奈川県)獣道をひたすら辿って決死の下山
はじめに 丹沢山(神奈川県)での遭難 なんとか下りられるという油断がきっかけ
季節は9月の下旬、秋口に私と子供2人の3人で丹沢山に日帰り登山に行きました。
当時住んでいた神奈川県の中では丹沢山は大きな山で子供にはややきついかと思いましたが思い切って挑戦。
行きは良かったのですが帰りに気付けばルートを外れ遭難しました。
私は子供とよく登山に行っていたので、甘いものはいつも必ず持参するようにしていました。
遭難した時もチョコレートや飴などを用意していました。これらはすぐカロリーになり、口に入れていると気持ちも紛れるので迷って不安だった時に大変重宝しました。
それから比較的難易度の低い山でも地図とコンパスは常備するようにしており、これも迷った時のおおよその進行方向を決めるのに役立ちました。
丹沢山の大倉から小草平、天神平まで往復4時間の予定が・・・
私たちは丹沢山の登山口の一つである大倉まで、渋沢駅からバスに乗り向かいました。
気楽に楽しめたらいいなと思い下山口も同じ大倉に設定、片道2時間程度を目安に雑事場ノ平、駒止茶屋、小草平、天神平まで行きました。
行きはずっと順調でした。他に人も多いし、ルートもある程度整備されていてわかりやすかったです。アクシデントがあったのは帰り。道が二つに別れていて人の少ない方は進んだら段々獣道に入り込み、すっかり迷ってしまいました。
せっかくの丹沢山だから人が少ない方に行こうと思ったことがまず最初の失敗です。
時間に余裕があり、行きが順調だったので油断していました。
段々と道が険しくなってきておかしいなと思った時点ですぐ引き返さなかったこと。
気付いた時点ですぐ引き返していれば何の問題もありませんでした。
私がこれは迷ったかも知れない、と思ったのは下山から大体30分あまり経った頃です。
疎らにいたはずの丹沢山の登山客はすっかり誰もいなくなり、道案内として周りの木に等間隔で付けられていたロープもいつの間にかなくなっていました。
足元はそこまで急斜面でないとはいえ、すっかり獣道。これはまずいかな? と思ったのですが、一緒にいた子ども達は「すごく山っぽい!」とよく分からない喜び方をしており、私自身正直そこまで危機感はありませんでした。
丹沢山の、ごく低い地点にいたというのが気の緩みの原因です。このまま進んでもどうにか下山できるだろうという軽い気持ちでそのまま進み続けました。
しかし進むにつれて傾斜はきつくなり、木々が増えてまだ日も高いのに暗くなってきました。足元が滑りやすくなってきたので子ども達にも疲れが見え始め、次第に歩みが遅くなってきました。
一度私は枯葉に足を取られ、一メートルほどですが滑り落ちました。本格的にまずいと思ったのはここからです。
その時には元のルートもすっかり分からなくなっていました。それからはお菓子を口にして、なるべく軽く振る舞いつつ地図やコンパスでおおよその進行方向を確認して進みました。
時間が大幅に遅くなり、あたりが暗くなりかけた時はあせりました。
大きな崖や滝に出会っていたら、どうしようもなかったですが、幸いにもそのようなことはなく、ころげるように林道にたどりつきました。無事に戻れたのはほんとうに幸運でした。
この遭難(未遂)はどうすれば防げたか
何と言ってもまずいと思ったら、止まる、可能ならすぐ引き返す、これが全てだったと思います。
そもそもちょっと人と違うルートに行こうなんて思わなければ起こらなかったことですが、途中で引き返していても十分問題ありませんでした。
低い地点にいても山を侮らず『大丈夫だろう』で行動しないというのが今回の経験から言えるアドバイスです。
神奈川県 K.M
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